息子に伝えたい言葉
- MAIKO YOSHINO
- 4月3日
- 読了時間: 5分
(この記事は2025年3月のNewsLetterを編集したものです。)

今あるおうちでもっと解放感のある暮らし
MAIMYLIFESTYLELABO 吉野舞依子です。
3月は息子の卒業式4月から新たな訓練施設の入校式が終わり、息子の社会人生活がスタートしました。真新しいスーツにそでを通した息子を見て、ああ。いよいよだなと。感慨深い気持ちに。
振り返るといろんなことがありすぎて一言では言えませんが、今思う事は
「私を母親にしてくれた息子にありがとう」と。
今でこそバカ親ぶりを発揮しておりますが、実は私自身子育てをする以前は子どもや子育てというものに全く興味関心がありませんでした。ですが息子が生まれて障がいを持ったことがきっかけとなり、今では息子があっての自分の生き方LIFESTYLEになっています。
もし、息子に障がいというものがなかったら、私は息子を保育所にいれて、会社員復帰!仕事にまい進して息子や健康に向き合う事もなかったでしょう。
神様が息子をそんな私のもとによこしてくださったのだと今でも思っています。
息子と共に成長してきて18年。息子の学生生活は三月で終了しました。
息子は幼稚園から高校まで、病気や慶事以外で学校を休んだことは一度もありません。学校へ行きたくないといったことも一度もありませんでした。
ですが、だからといって、すべて何も問題なく円満だったかといえば、いろんなハプニングもたくさんありました。
お友達に助けてもらったこともたくさんありますが、からかわれたり、色眼鏡で見られた経験も。すべての人が障がいがある人にやさしい目を向けるかといえば決してそうではありません。
成長の過程の中には、ひとつひとつ乗り越えてきたからこその今があるのだと振り返るに思います。 現代の子どもたちは私たちの子どもの時に比べてストレスの多い時代になったものだと思います。ゆえに、不登校になったり、学校に通えない、行きたくない。そんな生徒も珍しくない時代に。 そんな中にあっても、息子と私でいろんなトラブルも乗り越えてきて、強くなったと思いますし、学校というのは勉強だけでなく、いろんな人間関係の縮図があるから社会勉強に。
社会に出たらいろんな人間がいるわけで、その中で生きていくのが当たり前になると思えば、学校ほどそうした社会勉強の場はないなと思います。
息子の成長が私をどれだけ変えてくれたことか。
人生において大切なものがお金や学歴や地位や名誉ではないと。
それまで競争社会の中で人より前へ前へと仕事にまい進してきた自分。仕事で成功することが一番大切だと思ってきた自分。自分だけの成功なんて小さなものだと。
息子がいたから、毎日家族が元気で健康でいられることのありがたさや、自然や環境問題や社会問題と向き合う大切さ。暮らしとは生きるとは。視野が広く持てるようになりました。
仕事でも、見た目のおしゃれさや、便利さ、デザイン性、機能性など、そんな目先のことばかり考えていた自分に、その人の暮らしや生き方を大切にした家づくり。
自分の心と体の健康があってこその家族の幸せ。ライフスタイル。
本質の大切さを息子の生き方がそれを教えてくれました。
息子の幼少期はPTAや役員にも積極的に関わる
学校の先生やお母さんと積極的にコミュニケーションをとる
子どもの取り巻く社会問題に深く思いを寄せる機会
いってらっしゃい。おかえりなさいを言える環境
息子のはじめの一歩は一緒に練習につきあう
失敗しても何度も繰り返し一歩一歩。二人三脚で
挙げればきりがありませんが、こんな家庭の中にLABOのMaimyshopの前進の活動にもなり、まちライブラリーにもなり、いまMAIMYLIFESTYLELABOです。
自分で掴み取った普通高校卒業資格これだけインクルーシブ教育が言われてるけれど
現実はどうなのか?
実は知的障がいをもつ子どもが普通高校卒業資格の取得率わずか0.8%だってご存知でしょうか?
特別支援学校の高等部は普通高校の卒業資格ではなくて支援学校の高等部卒業資格
支援学校が悪いという話ではありません。
学歴や高校資格のあるなしで人生が決まるわけじゃない。
言いたい事は知的障がいがあっても自分の人生選ぶ権利があるってこと。
4年前。息子の高校進学。中学の先生方に反対されました。
何より私ら親子は高校を諦める選択肢はありませんでした。
中学の先生が悪いという話でもありません。先生方は息子を思って先生なりのご意見を述べているだけなのです。高校見学では、障がいの話をしただけで敬遠される高校もありました。
でも息子は前を向いてました。
息子が先生に自分は〇〇高校へ行くんだ!事あるごとに言い続けていたからこそ。その息子の姿に先生が兜を脱いだのです。
その背景には小学校6年生の時から今の高校へ足しげく説明会や体験会にも参加。積み重ねの経験値が私たち親子にはありました。もちろん支援学校にも見学に行き、お話も聞きました。
小学校では入学一年で支援級から普通級に転籍するという異色の存在。その時も反対されました笑
大事なのは、自分たちの目で見て触れて感じた事を大切に、信念曲げない事。
障がいがあるひとは支援学校支援学級ルートしかない。
そんな事は決してないのだと言いたい!高校の担任の先生に息子は3年間で誰よりも成長しましたとおっしゃってました。手前味噌ながら自分もそう思ってました。
夢は思っているだけならただの夢行動してこそ夢が夢ではなくなる
卒業証書を壇上で受け取った瞬間。息子が自分で選んだ道で自分の目標を掴み取った瞬間。
息子のその背中の光景を私はきっと忘れないと思います。
そしてこの春から息子が自分で選んだ訓練施設で新しいスタートを切りました。 どんな時でも決してあきらめなかった息子に卒業おめでとう!そして入校おめでとう!
子育てってホントに素晴らしい。子育てをしてきたことが自分を人間的に大きく成長させてくれました。今子育て真っただ中の親御様。子育て、障がいで悩むこといろいろあるかもしれません。それもすべては将来の大きな財産になります。
すべては目の前の起こった出来事をどうとらえるか。どう行動に移せるのか。
今年からはそんな応援をラボの大切なお客様の伴走をしていく予定です。
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